副園長ブログ
皆様1日お疲れ様です。笠岡工業高校2年生の学生と先生と一緒に、ある企みしました村上です。「地域探求」の授業にて地域の困りごとや要望を一緒に解決していく取り組みで‥トミホ(富岡保育園)の遊具庫を秘密基地にリノベーションできないか⁉︎園の方針を伝え、また遊具庫に実際に登って遊んでもらいながらデザインを考えてもらいました。年明けにデザインのプレゼンが予定されているので皆様乞うご期待下さい。 さて、工業の先生と昔話に花が咲きました。山で木登りをして落ちたり‥川で泳いで溺れたエピソード‥そんな話をしていると無性に「木登り」がしたくなり‥夕方は子どもたちと「木登り」遊びをしました。園庭の真ん中のユリの木はまだ細い枝もあるので、「どこの枝なら折れないか」「どこから登ったら枝の障害物が少なく登れるか」「どうやって足を運ぶと上の枝に足が届くか」などなど、【自分で考え“ながら”】を連続的にしなければ高く登れません。頭と身体が硬い僕はニュートン(4歳児クラス)の子どもに負けてしまいました。高所恐怖症の僕にとっては、遊具で感じる高さと、「木登り」で感じる高さは雲泥の差がありました。 |
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2019-11-06 |
皆さま1日お疲れ様です。職場体験に来られる中学生に1時間ほど現代の世の中の仕組みについて、東京大学で行われた21世紀型幼児教育カンファレンスで得た知識と情報を駆使して語らせて頂きました村上です。学生には誠意を込めて“名刺”をお渡しして打ち合わせに入るのですが‥今日の中学生からは「初めて名刺もらったー!」と喜んで頂き、社会人としての初のお付き合いもできたかなと思っております。 お昼ご飯を虹グループ(3.4.5歳児)のお部屋で頂いた後、廊下を歩いていると‥ガリレオ(3歳児)の子どもたちが3人、絵本を囲んで何やら集って会話をしています。何やら質問をし合って互いに答え合っているようです。そして、この会話をよくよく聞いてみると、あるルールが3人の中で存在していたようです。それは、質問する【順番】と答える【順番】が3人の中ではあって、【順番】を守ることで会話が円滑に進んでいたようです。 トミホ(富岡保育園)では、保育者が意図的に整列させて並ぶ活動は設けておりません。そのため、「【順番】を守ることができるようになるんですか?」との質問をよく受けます。この絵本を囲む3人のように、【順番】を守る活動は、身近にたくさん存在しています。そして子どもたち自身が【順番】の必要性を感じて、自分たちの遊びのルールに含めていること。そして自分たちで設けたルールの方が【順番】は守られるようです。 身近に存在する【順番】を守る活動を是非発見したい方は‥↓ 岡山県笠岡市富岡605 富岡保育園へ是非足を運んで下さいね。 |
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2019-11-05 |
こんばんは。連休の終わりは「孔子」と「老子」の思想の違いを面白がっていた村上です。道徳的な成長思考の孔子に対して、自然であるがままであることを大事にする老子。皆さまばどちらの思想が気にいるでしょうか? 10月に提出されました保育研究記録の中から‥【遊びの発酵】がされた場面がありましたのでご紹介を。 ある女の子が落ち葉を何枚か拾って花束の様に重ねて保育者に「見て‼︎」と声をかけました。すると、保育者は「なんだか素敵な音がするね」と答えました。落ち葉が重なって擦れた音が素敵な音に聞こえたのしょう。保育者のエピソードには『秋のいい音』と名付けられていました。 この女の子は、もしかすると素敵な音を出すために狙って落ち葉を集めたわけではないんだと思います。たぶん、落ち葉をたくさん拾って集めるのが嬉しくて。しかし、保育者の「なんだか素敵な音がするね」の言葉かけにより「音」に着目することができ、まさか自分が素敵な音を出しているとは⁉︎と喜んだんだと思います。 ワラの中に豆を入れたことを忘れて、腐ってしまって見つけた豆を食べたら美味しかった。これが「納豆」です。これと落ち葉の花束の擦れた音は似ていませんか?そして保育者の「なんだか素敵な音がするね」の一言が【遊びの発酵】を生み出しました。 保育者が発する言葉かけは、遊びを“発酵”させる重要な役割があるようです。 |
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2019-11-04 |
こんにちは。地元のお寺まで散歩してきました村上です。そろそろ紅葉の時期に突入するので楽しみです。 先日、そらグループ(0.1歳児)のベランダ下に、3人の男の子を見かけました。このベランダ下の土は湿気が多いせいなのか、泥団子の仕上げ用の“さら粉”が採れることで人気のゾーンでもあります。 しかし3人の男の子は何やらせっせと掘っています。よく見てみると‥ベランダ下の基礎の石を掘り出そうとしています。「これの方がよく掘れるよ!」「これ使ってみて!」とスコップやスプーンなどの道具で石の周りを掘り、石に最接近する辺りは手でなぞる用に掘っています。 はじめは泥団子を作っていたようですが、掘っているとたまたまベランダ下の基礎部分に当たる石を感じて、そこから「この石はどんな形の石なんだろうか?どれくらい大きい石なんだろうか?」と【好奇心】にかられて掘り始めました。そして、掘れば掘るほど、少しずつ形が大きさが想像できるようになり、「もっと掘って、これ以上に形や大きさを知りたい」と【探究心】をもって掘り進めていました。 人類の歴史は、【好奇心】から、そして【探究心】(好奇心や探究心は“非認知能力”と呼ばれています。)をもって文化を発展させてきました。初めて海に行ったヒトは、少し掘ってみると貝が出てきて、「これって食べれるのかな?」と“好奇心”にかられて食べてみたんだと思います。そして「もっと美味しい食べ方はないのかな?」と“探究心”をもって火などを使って焼いて食べてみたんではないでしょうか。3人の男の子から人類の歴史を感じるとともに‥これ以上掘ってベランダ下の基礎が壊れないか少し心配にもなりました笑 |
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2019-11-03 |
こんにちは。さきほど東京大学の赤門を無事にくぐり抜けました村上です。受験に受からなくても入れるんです。学内は、イチョウの木がふんだんにあり、レンガ造りのレトロな建物が並んでいました。ベビーカーを押す親子連れが散歩していたり、外国人の方や高校生の方などが観光に来ていたり、またその風景をスケッチする方もおられたり様々な人たちが満喫していました。僕もそのうちの1人です。 今日は、東京大学で行われる「21世紀幼児教育カンファレンス2020」に参加しに来ております。普段の自分のアンテナでは察知できない学びを得にやってきました。最初に登壇されましたメディアアーティストであり筑波大学副学長であり様々な肩書きを持つ‥落合陽一さんの言葉の中で“フィルターバブル”という、現代人が陥りやすい落とし穴を知りました。デジタル社会において、様々な情報が入ってくるにもかかわらず、AIの認識機能により、自分の興味や関心に寄せた情報ばかりが入ってくるシステム。そのことにより、“自分の考えが正しい”と偏った考え方の社会になってしまう。僕自身も、この世の中の仕組みを把握した上で気をつけなければならないなと。 21世紀は、「男 女」「人 機械」「健常者 障害者」LGBT 目の色 肌の色 宗教 様々な概念のフレームが外され【多様性】をもって、そして個別最適化される時代。そんな時代の仕組みについて僕たち大人は理解した上で、子育てに関わっていきたいなと。 ※カンファレンスの内容についてはブログ内で小出ししていきたいた思います。 (登壇者の方の引き込まれる話には様々な身近な例え話がふんだんに盛り込まれており、伝え方の学びにもなっております。) |
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2019-11-02 |
おはようございます。散歩がてら園の近所の小学生の登校班と歩いてきました村上です。黄色のカエルがいたので少し寄り道しながら朝の時間を小学生と楽しみました。 さて園に毎日のように来てくださるボランティアの方より切実な悩みをお聞きしました。 ボランティアの方「子どもたちが何人かやって来て、絵本を読んでと頼まれるのですが‥順番‼︎順番‼︎と言うんですが、なかなか聞き入れてくれなくて‥村上先生どうすれば良いのでしょうか?」 村上「おじいちゃん。嬉しい悲鳴ですね。本当にいつもありがとうございます。たぶん、その子どもたち2.3歳くらいなんですよね⁉︎実は、これって大人にもあり得る行動で‥例えばダイエット中に食べてはいけないと分かっていながらも、つい甘い物を食べてしまう。自分の欲求が理性でコントロールできない状態なんだと思います。その子どもたちも“順番”というルールは理解できていたんだと思いますが、それよりも、おじいちゃんと遊びたい‼︎おじいちゃんに絵本を読んでもらいたい‼︎という欲求が勝ってしまったんだと思います。人気者の悩みでうらやましいです。ちなみに、欲求に負けている自分が客観的に分かる状態になるには30歳くらいかけてまでかかるそうです。(メタ認知による脳の成熟)」 ボランティアの方「そうなんですか。それなら少しどちらかに我慢してもらって順番に読んでも大丈夫なんですね。安心しました。」 ボランティアの方より保育について質問があると僕自身も「なぜなんだろうか?」と【問い】直すキッカケになりとても有り難いです。是非何気ない質問を募集しております。 |
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2019-11-01 |
こんばんは。ブログ読者の方より声を頂くと嬉しい村上です。今日はハロウィンのイベントか開催されました。前日より担当の若手保育者たちが何やら準備をしている姿が、学生の学祭前日にも重なって微笑ましくもありました。 ところで、皆さん‼︎ハロウィンの由来はご存知でしょうか⁇僕は正直知りません。そして、ハロウィンというイベントを耳にしたのもここ最近でもあります。Wikipediaで調べてみると‥ ハロウィン、あるいはハロウィーン(英: Halloween または Hallowe'en[※ 1][※ 2])とは、毎年10月31日に行われる、古代ケルト人が起源と考えられている祭のこと。もともとは秋の収穫を祝い、悪霊などを追い出す宗教的な意味合いのある行事であったが、現代では特にアメリカ合衆国で民間行事として定着し、祝祭本来の宗教的な意味合いはほとんどなくなっている。カボチャの中身をくりぬいて「ジャック・オー・ランタン」を作って飾ったり、子どもたちが魔女やお化けに仮装して近くの家々を訪れてお菓子をもらったりする風習などがある[1]。 と、出てきました。日本のハロウィンはコスプレなどのアレンジが加えられて近年では盛り上がりを見せています。 さて、子どもへ、正式な由来などを伝える必要があるのでしょうか?あなたならどうしますか? 僕の持論では、行事などのイベントは、その時々で関わる人によって様変わりするものだと思っています。その都度、物語にアレンジが付け加えられたり、その時代に都合良く編集されたりしています。保育園の子どもたちには何を伝える必要があるのか⁉︎ 『イベントは、大人も子どもも一緒になってワイワイ楽しむもの』が伝えられれば、【楽しむためには、私はどうすれば良いだろうか?】を考えられる人になれるのではないでしょうか。 |
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2019-10-31 |
皆さま1日お疲れ様です。おでんが恋しい時期になりました村上です。いろんな具があってダシとゆっくり煮込まれて美味しいおでんが食べられます。ついでに熱燗もグイッといきたいですね。 さて、トミホ(富岡保育園)では、様々な役割分担があります。園長や主任、子育てマネージャーなどなど。また各生活グループも、そら(0.1歳児)、ひかり(2歳児)、にじ(3.4.5歳児)、太陽の台所(一般的には給食室ですが、トミホではお台所と呼んでおります。※なぜ、給食と言わずにお台所と呼ぶかは後日詳細をUPさせて頂きます。)があります。 そして、今年度より部活動制を導入して、園長や主任の指示ではなく、各トミホクルー(富岡保育園の保育者)が主体的に『課題問題解決』できるチーム保育を実践しています。今年度も残り半期になりましたので、前期での反省点を考慮して後期バージョンにリニューアルさせて頂きました。年度途中でもトミホ(富岡保育園)では配置転換などは状況に応じて積極的に行っていきます。 ※部活動一覧表です。活動内容は、部員によって考えられていきます。 ・地域子育て支援部 ・情報危機管理部 ・食育園庭管理部 ・保健衛生管理部 ・保育研究改革部 保育者もいろいろな特徴や特性があって、それが、おでんのようにグツグツ煮込まれながら味が良い塩梅になる時、チーム保育が成熟されるのでは⁉︎と考えております。ブログ読者の方、味見の方を宜しくお願いします。 |
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2019-10-30 |
こんばんは。隣町の中学生と職場体験の打ち合わせを済ませました村上です。保育についてはもちろん進路や人生について熱弁する“おせっかいオジサン”でしたが真剣に耳を傾ける誠実な学生たちでした。日本の未来は明るいです。 さて、午前中友達同士がぶつかってしまい、1人の男の子を歯医者へ連れて行くことに。この男の子は歯医者が初めてみたいで、怖いという先入観もなく無事に治療を終えることができました。帰り道、雨が止んでいたので、傘を杖代わりに‥道路に等間隔にあいた穴に、傘が偶然⁉︎入る様をとても喜んでいました。 しかし、実は偶然ではなく、“必然”だということを治療を済ませた男の子は学ぶことになります。自分の杖(傘)をつくタイミングに対して、等間隔にあいた穴があるタイミングが重なる時が、杖(傘)が穴に入る時で、それが一定のタイミングで現れることを体験を通して知りました。ややこしく書きましたが、これって『確率』の理屈と同じですよね。まさか、傘を杖代わりにして歩きながら数学を学んでいるとは誰も気づかないでしょう。そして本人は「おもしろい」から遊んでいます。そして【遊びが学び】になっていることをまざまざと見せつけられた治療後の帰り道でした。 |
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2019-10-29 |
こんにちは。築山の芝生の上や、そらグループ(0.1歳児)のお部屋にあるベランダで、ひなたぼっこをする子どもがたくさん見られました。気持ちの良い気候を肌で感じられる環境(時間的・空間的・人的)作りを心がけていきたいと思います。 午前中、園の駐車場裏にある畑で「落花生の収穫」が行われました。30人ほどの子ども達(全クラス対象で希望者が参加しました。)と、保育者数名、園芸好きなお爺ちゃんとで行われておりました。もちろん「収穫活動を楽しんでほしい‼︎」「落花生の形や、ツルや根っこなどにも興味をもってほしい‼︎」との気持ちはあります。しかし、子どもたちの楽しみや興味は、畑の“土の感触”だったり、土の中や草に生息していた“虫たち”だったりします。 ツルと同化していたカマキリを見つけて大興奮の子どもたち。収穫した落花生への興味はどこへやら、「どうやったら捕まえられるだろうか⁉︎」「他の場所にもカマキリはいないだろうか⁉︎」と試行錯誤をし始めました。 子どもの遊びは「連続性」と「多様性」で満ち溢れています。また、子どもの視覚、聴覚、感覚は僕たち大人が忘れてしまった、失ってしまったものです。子どもの遊ぶ姿を見て感じとる時が、僕たち大人自身、成長する時なのでしょうか。 (※実際に、視覚の遠近感覚だったり、聴覚の高低音の聞こえは方は大人と子どもでは全く違っております。大人にとって遠く見えるものが、子どもには近くに見えたり。大人が聞こえない音が、子どもには聞こえていたり。ヒトは脳を成熟させるにあたって、生きる上で不要な機能を刈りとっていきます。←興味がある方は‥「ヒトの発達の謎を解く」明和政子 ちくま新書 をお読み下さい。) |
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2019-10-28 |
皆さま素敵な日曜日を過ごすことかできましたか⁉︎早朝より友人が初めて主催した朝活イベントに参加してきました村上です。 僕の友人は「岡山県に新しい学校を作ろう!」と日々奮闘しております。よく知っている仲なのですが、正直段取りよく行動することが苦手です。ただ‥彼の凄いところは、僕が「朝活のイベントしてみたら⁉︎」「毎日YouTubeあげてみたら⁉︎」とアドバイスをすると即実践にうつします。そして周りから批判の声が聞こえようと、自分の評価軸の中で納得しながらマイペースに行動する強さがあります。 僕自身、彼の志しに対しては大賛成で全面的に応援しています。なぜなら、現在の岡山県の公教育において一斉教育や一斉保育が主流にあって、なじめない子どもへの評価に対し、時代の変化とととに疑問を感じるようになったからです。現代や次世代において、偏差値重視で受験をし、安定した会社に入ることが最も幸せな価値観ではないと思いませんか⁉︎ (※なぜ僕が疑問に思うか詳しいことを知りたい方は‥岡山県笠岡市富岡605まで。人類の歴史を振り返りながら教育の歴史も振り返っていきましょう) 新しいことをする時は、批判を受けるのは当然だと思います。それは、批判をする方が知らないことだから‥見通しがただず不安に思うからです。しかし、志しを強く持ち『とにかく やってみる』を続け、小さな結果を出していくことで認められていきます。そして『とにかく やってみる』熱量は、多くの人を惹きつけ賛同者や応援者が増えていくのではないでしょうか。 僕も自分の志しを省みて、『とにかく やってみる』行動を整理する素敵な早朝の時間になりました。 (朝活イベントで参照した本「遊びが学びに欠かせないわけ」ピーター・グレイ著については後日詳細をUPさせて頂きたいと思います) |
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2019-10-27 |
こんばんは。朝は歌謡曲が流れる喫茶店、夕方はヒンドゥー語の曲が流れる喫茶店でコーヒータイムをしておりました村上です。 午前中、大学生がボランティアで保育に参加しました。なんでも、当園の職員が母校でスピーチした話を聞いてです。(「遊具をなくしました。行事もなくしました。‥保育楽しいです‼︎‥」との話だったそうで、どんな保育園なのか確かめたかったそうです)県外からわざわざ電車とバスを利用してやってこられたとのことで‥午後からは僕のもてる保育関連の情報を2時間程伝えさせて頂きました。 この学生は、学校の授業や教科書では得られない情報を掴んで帰ったと思います。それは、“勇気”を出して一歩踏み出したからです。「与えられる情報」と「掴みにいった情報」とには大きな違いがあると僕自身も感じています。僕も学生の“勇気”ある行動力に奮起させられました。若者は素晴らしい! ※富岡保育園では、全ての情報をオープンにお伝えするとともに、保育Laboでは僕が掴みにいった情報もふんだんにお伝えさせて頂きます。是非“勇気”を出して門をくぐりに来て下さい。笑顔の素敵な保育者が出迎えてくれるはずです。 |
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2019-10-26 |
こんにちは。笠岡市が開催します小中一貫教育研究発表会に参加してきました村上です。新学習指導要領に沿って、どのような学びに繋げていくのか。学校の先生方だけに頼るのではなく、市民全員で考えていかなればと責任をもって取り組む必要があると思っております。 さて、園に帰ってくると、玄関に並べられた“水溜りに入ったであろう”靴たちが何足も並べられております。 今日は昨日からの大雨で園庭に水溜りが何個か出来ておりました。(園庭は、あえて水溜りができる地面の傾斜にしています)朝から、にじグループ(3.4.5歳児)はもちろん、ひかり(2歳児)、そして、そら(0.1歳児)の子どもたちも、水溜りめがけて。はじめは、そろーと近づいて加減しながら‥しかし入ってしまったら、その“水溜りにしかない感触”があるのでしょう‥ここからは皆さまのご想像通りの子どもたちの姿でした。 この姿が見られた背景には、子どもたちの人権を尊重する2つの要素が含まれています。 1つ目は‥「水溜りは、入っちゃダメー!」と、僕なら禁止してしまいそうなのにもかかわらず、水溜りに入りたい気持ちと、“水溜りでしか育まれない”感情を守った保育者たち。 2つ目は‥「すみません。濡れて、まだ靴が乾いていないんです。」との保育者が送迎時に伝えると、僕なら「エー!」となっちゃいそうなのですが‥「大丈夫です。いっぱい遊んだんですね。」と、水溜りに入って遊ぶ子どもの気持ちを受け入れて下さった保護者の方々。 この2つの要素を持って『水溜りに入る“権利”』を尊重することができました。 子どもが健やかに育つための大事な人的環境要素‥今後もご協力ご理解宜しくお願いします。 |
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2019-10-25 |
どうも京都大学ファンの村上です。雨の中、冷たい風も吹いていて皆さま体調を整えるよう努めて下さい。今日は京都大学名誉教授の鯨岡先生の講義に参加してきました。 僕たち保育者が当たり前に使ってしまっている「主体性」について‥「プラスの働きだけでしょうか?」との【疑い】をもって【問う】姿勢。また、保育者の教科書である「保育所保育指針」の記載は、「保育する営みを全て網羅していますか?」との【疑い】と【問う】姿勢。「保育の質」や「子どもの最善の利益」など、都合よく使ってしまっている言葉を再度検証する時間でした。 (詳細については、かなり“ややこしい”話なのでブログでは掲載いたしませんので村上本人にご質問して下されば有り難いです) 今日、批判を怖れず取り上げたいのは、昨日ある保育園で起きた体罰事件についてです。 なぜ「子どもの幸せ」を考える保育者がこの様な行動をとってしまったのか? (「子どもの幸せ」のあり方の価値観の違いなどは今回は議論せずに、その行動に至った保育者の【心の動き】に着目して議論していきたいと思います) 「〇〇したら〇〇になる」との自己“経験”予測から外れた時に体罰が行われています。“経験”を積めば積むほど予測は研ぎ澄まされて、予測外の行動を相手がとれば体罰に繋がります。 “経験”を自分の固定概念で囲んでしまうと、相手の【心の動き】に鈍感になってしまいます。 だからこそ、僕たち保育者(全ての大人でしょうか)は、経験を積むのではなく、経験すればするほど「予測は不可能なんだな。自分はまだ知らないんだな」と『知らないことを知ること』 それが、相手の【心の動き】と自分の【心の動き】の『接面』に柔軟になれる要素ではないでしょうか。また体罰をしてしまわないための僕自身も含めた保育者の在り方なのではないでしょうか。 |
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2019-10-24 |
こんばんは。さきほど美容洗顔エステ体験に行ってきました村上です。どんな分野でも“熱量のある方”の語り口調は引き込まれるものがあります。 さて、今日は午後より東京から大切なお客様(同志と呼ばせて頂いてもよろしいでしょうか)をお迎えして4時間も対談させて頂きました。「株式会社カグヤ」は【子どもの幸せが世界を変える】を理念として、“見守る保育”だったりを全国の園にコンサルティングしたり‥また、理念を実現させるために、全国の地域を持続可能とするために、古民家再生プロジェクトであったり、行政と連携して学校を作ったり、田んぼを復活させたり‥様々な活動を仕掛けている会社です。 なぜ⁉︎そんな東京の全国規模で様々な動きをしている会社の方達と4時間も対談したのか⁉︎できたのか⁉︎ それは‥僕たちトミホ(富岡保育園)の目指す保育と志が共にあるからです。“暮らし”の中に“保育”があること、これは分離して考えてはいけないように‥カグヤの方たちも“暮らし”の中に“仕事”があること、決して分離されるものでない、そしてそれをチームの1人1人が体現して暮らしているところに尊敬し学ばせて頂いております。 今日も様々な刺激ある話題を頂いた中で‥(ブロックチェーンなどの話題もあったのですが、僕の勉強不足もあり‥次回までに基礎知識を把握しておきたいと思います。)「子どもの未来」と「持続可能な地域、国造り」については、僕たち責任世代が本気で取り組まないといけないと強く感じましたし、そして何よりも『“熱量”が人を動かす』ことを改めて再確認させて頂きました。 どんな分野でも“熱量のある方”とお話しさせて頂く時間は財産でありますし勇気にもなります。そして“熱量”は伝染します。勇気の欲しい方⁉︎は↓ (住所 岡山県笠岡市富岡605 富岡保育園) また、株式会社カグヤの【子どもの幸せが世界を変える】を実現させるための取り組みの詳細については↓ |
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2019-10-23 |
今日は天皇陛下の儀礼がとり行われましたね。こんにちは村上です。 批判を承知で‥僕を含めて、儀礼の本来の意味を理解している方はどのくらいおられるでしょうか⁉︎テレビで少しだけ見たのですが、1つ1つ何か意味があるのか丁寧にこなされていきます。その様子は文字にすると「厳か(おごそか)」というくらいしか僕には思いつきません。 人類が儀礼たる行為を始めた頃、文字が発明されていたのか⁉︎それとも無かったのか⁉︎また、文字があったとしても、今ほど文字数は無かったのは間違いありませんし、紙やペンなども勿論ありませんでした。儀礼の意味を調べたり知ることはもちろん大切なことかもしれませんが、儀礼の雰囲気を文字ではなく“感じとる力”に僕を含めた現代人は欠けているのかもしれません。 また、意味のある無しで考えてしまう僕ですが、意味の無い、また分からない時間を過ごすとイライラしてしまいがちだったりします。物理的な時間においては、移動時間なども含めてグンと短縮されて時間が余っているはずなのに‥“心身の時間”は、なぜか「忙しい」と感じてしまったり。 儀礼の様な【文字では意味が表せない】場に身をおくことによって、“心身の時間”を延ばすことができるのでしょうか。 ※儀礼とはかけ離れているかもしれませんが、【文字では意味が表せない】場として、“保育”もその1つとしてカウントして良いのではないでしょうか?単に「可愛い」や「癒し」との文字以上の価値が内在された時間空間です。是非お立ち寄りください。 (住所 岡山県笠岡市富岡605) |
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2019-10-22 |
こんばんは。今日は午前中、アトリエで子どもたちと過ごしました村上です。1つ1つの作品にストーリーを語る子どもたち。中には、僕に結婚相手が見つかるストーリーを描いてくれた子どももおり‥大事にLaboに飾させてもらいました。 さて、1人の男の子はアトリエの隅で黙々と何かに勤しんでいます。秘密基地でしょうか⁉︎家をイメージして作っているのでしょうか⁉︎ ちなみに、この秘密基地は、この男の子とは別の子どもが作り始めたものです。そして、なぜか、この秘密基地は壊されることなく、作り手が代わる代わるリノベーションを施していきます。作り手のイメージで、リノベーションの施し方ももちろん変わります。 今日の男の子は、作る途中にゴミが出ることが気になったのか、秘密基地内にゴミ箱を設置しました。 代わる代わる作り手やリノベーションの施し方は変わるのですが、1つだけ共通して“継承”されていることがあります。それは『このスペースを大事にしながら、遊び手のことを考えてリノベーションすること』です。 “継承”事項は、どこにも貼り紙されていませんし、もちろん、最初に作り始めた子どもが門番や警備をしている訳でもないのに、なぜ“継承”されていくのでしょうか?もしかすると、この答えは、人類が生き延びてきた歴史の答えと近いのかもしれませんね。 他者が「大事にしているだろうな」と想像できる力。そして、その気持ちに寄り添える力を、秘密基地内にゴミ箱を設置した男の子は持っていたようです。 |
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2019-10-21 |
おはようございます。少し風邪気味⁉︎な村上です。朝晩の気温が下がってきました。皆さま体調管理の方をしっかりしていきしょうね。 さきほど、日曜の早朝番組「ボクらの時代」を見ました。今回のゲストは、ピースの又吉さん、キングコングの西野さんと梶原さんです。3人に共通することは‥小説家だったり、絵本作家だったり、YouTuberだだったりの多分野で活躍されていることです。 「芸人とは?」の質問に、西野さんが「いつからか芸人とは、テレビに出てひな壇に座って笑いをとることを定義づけられているのだが。“そもそも”芸人とはおもしろいヤツのことでしょ⁉︎【生き様】がおもしろければテレビに出て、ひな壇に座っていなくても芸人なのでは。又吉君が芥川賞受賞した時の会見なんて最高のボケでおもしろかったですし。‥」 では、「保育園の先生とは?」の質問、あなたはどのように答えますか?「太陽の様な笑顔に、可愛いエプロンとジャージを着て、子どもたちと走りまわったり‥ピアノを弾きながら童謡を綺麗な声で歌っている人」でしょうか。もしかすると「製作物や書類の山に追われて、残業もしくは家に持ち帰ってやらなければならない忙しい人」でしょうか。 本来は、「次世代を担う、今を生きる子どもたちの未来を考え“今”必要なことを考え実践する人」が保育園の先生のはずです。そして保育とはその先生の【生き様】であって多様なはずです。 手段として可愛いエプロンを着たり、ピアノを弾くことがあったりするかもしれません。結果として、書類の山に追われているかもしれません。しかし、ピアノを弾いていなくても、書類の山に追われていなくても、「子どもたちの未来を考え、今必要なことを考え実践」していれば保育園の先生ではないでしょうか。そして、逆にいくら可愛いエプロンを着ていようと、ピアノがすこぶる上手に弾けようと、一生懸命書類の山を書き上げようと、子どもの未来を考えず今必要なことを考えていなければ、保育園の先生ではないかもしれません。 さて、あなたの考える「保育園の先生とは?」どんな人でしたか? “そもそも”や“本質”については、僕自身、常に問い省みなければと考えています。 |
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2019-10-20 |
こんばんは。先ほど、園の地域の御神輿への御花代を“包”み終えました村上です。 直にお金や贈り物を渡すよりも、“包”むことが日本文化の“奥ゆかしさ”なのでしょうか。物やお金の価値が上がる訳でもないのに、何重にも丁寧に“包”装していきます。 “包”むという語源は、「母親がふくらんだお腹に手を添えて、胎内に宿った我が子を守る姿」を描いた象形文字です。そのような気持ちを込めて、お金や贈り物を“包”む日本の文化は、僅かな心遣いとセンスで豊かさを持つことができるコンテンツとして僕は好きです。 また、お金や贈り物だけに限らず、“包”むという漢字を使う言葉には『包容力』という、人間関係の中で使われる言葉もあります。自分の益を省みず、何重にも丁寧に相手の心と身体を“包”み込むような力なのでしょうか。 『包容力』いつか身につけたい人間力です。 |
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2019-10-19 |
こんばんは。園の中ではベテラン⁉︎むしろ、僕が現場で保育実践をしている時の師匠的存在の保育者と2時間ほど保育討論をしました村上です。 印象的だったのは‥ 『掘れば掘るほど問題は出るけど、それが保育で、それが楽しい』との言葉です。 次世代に向けて、人間の土台である根幹を担う「保育」についてのアドバイスを多々頂き、現状に満足や諦めることなく、常に学ぶ姿勢で行動していきたいと改めて思いました。 さて、今日お昼に虹グループ(3.4.5歳児)のお部屋に行くと、棚⁉︎の中で考え事⁉︎をしている男の子を発見しました。狭いスペースの中ですが、なんだか落ち着いている様子です。また周りの保育者も特に気に留めることなく、周りの子どもも気に留めることなく過ごしている様でした。そして、時が経つと、その狭い棚に入っていた男の子は、友だちと廊下でごっこ遊びをしていました。 ~考察ぽく~ もしも僕が現場の保育者だったら。「そんな狭い所に入っていないで友だちと遊びなさい」や、周りの子どもに対して「あの男の子、一人ぼっちでいてるから、可哀想だから誘ってあげて」と、言っていたかもしれません。 しかし‥ もしも、この男の子が“1人でホッとしたい”と感じていたならば、僕の声かけは余計だったでしょう。また、周りの子どもに対しても、“1人でいること”=“可哀想なこと”と余計な固定概念を植え付ける声かけだったでしょう。 大人だけに限らず子どもも、【1人でホッとしたい】場面は日常に必ずあります。保育者(教育者全般を含む)は、そんな時の為の環境を意識的に作らなければ、子どもの本当の意味での“安心”は守られないんだと今日改めて思いました。 また、加えて、さきほど述べた余計な固定概念。もしかすると、“ひとりぼっち”というマイナスなイメージは、僕たち大人が植え付けてしまっている言葉なのではないでしょうか?大人のペースで友だちと関わることを勧めるよりも、本人のペースで、「1人でホッとしたい時」「友だちと関わりたい時」と選択しながら人間関係を築いていくことの方が、トラブルも減るのでは。 『掘れば掘るほど、問題が出て、それが保育で、それが楽しい』です。 |
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2019-10-18 |
こんばんは。本日「笠岡テクノ工房」に見学に行って参りました村上です。 「笠岡テクノ工房」とは、笠岡工業高校3年生が行う【問題解決型学習】です。地域の困りごとを聞きに行き、それに対して学生の各チームが解決方法を探り提案していきます。 僕たちトミホ(富岡保育園)からは、園庭で“子どもたちの関わりが深まるテーブル”を依頼させて頂きました。担当のチームの学生たちは、園に直接来て、子どもたちと背丈や動きなどを見て設計をしてくれました。 他のチームについても環境土木課の先生から紹介して頂きました。ドローンで測量するチーム。コンクリートの精度を競うコンクリート甲子園に向けてチームで試行錯誤しているチーム。国道2号線の点検を行うチーム。SDGs(持続可能な社会)の大会に向けてプレゼンの資料を作るチームなど。 全てのチームに共通する点は、まず先生の存在がアドバイザーであり、ほとんど手出しや口出しをしないこと。またチームのメンバーが、問題が発生したり計画を練る際には必ず円になって話し合いが持たれていること。そして、学生に尋ねると必ず(自由にさせてもらって楽しいです」と答えること。 先生にも尋ねてみると、「まずは学生を信じること。完成品ではなく、問題に解決するまでのアプローチを大切にすること。そして一緒に学び合おうとすること。」 まさに、僕たち保育(幼児教育を含む)の現場で、今!そして、これから!意識を改善して取り組まないといけない点を、「笠岡テクノ工房」から学ばせて頂きました。 地域社会に向けての「笠岡テクノ工房」の実践を、僕たち“現代の責任世代”はどう捉えるべきでしょうか⁉︎ まさに、『地域社会での学び合い』が地域社会の未来を創り、そして守る、最善の策なのではないでしょうか。保育園や学校や企業など、分け隔てなく。幼児や学生、社会人、年配の方々など、分け隔てなく。そんな『地域社会での学び合い』が出来る環境づくりが未来のためには急務なのではないでしょうか。 あらためて、笠岡工業高校「笠岡テクノ工房」の学生、先生方の取り組みに感謝と敬意を示させて頂きます。ありがとうございました。 (※「笠岡テクノ工房」の取り組みに気になる方は、笠岡工業高校へ連絡して見学してみて下さい。“百聞は一見にしかず”ですよ) |
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2019-10-17 |
こんばんは。お昼の掃除の時間に玄関先で中学生になった卒園児に会って嬉しくて抱擁した村上です。なんでもテスト期間中だということで‥正直テストを見ても僕には全く解答できませんでした。 皆さんに問います! 「勉強って何歳まですれば良いのですか?」 実は、この問いに対して面白いワードを見つけてしまいました。【生涯学習】です。人生100年時代へ突入する現代‥僕たちは社会人になったからといって学びを止めてしまったらいけないんですね。保育士の資格を取ったからといって「保育」が分かった訳ではないんですね。様々な学問が絡み合った「保育」。人生100年時代の土台を担う「保育」「乳幼児教育」。僕たちは、保育士に限らず、子育てに携わる人たちに限らず、社会全体で学び直す必要があると思います。 では、学びの直す材料を1つご紹介させて頂きます。 『ヒトの発達の謎を解く』~胎児期から人類の未来まで~ 明和政子 京都大学大学院教授 専門は比較認知発達科学 胎児期に心はあるのか? イヤイヤ期はなぜ起こるのか? 思春期に感情が爆発しがちなのはなぜか? 個性はいつ、どのように生まれるなか? デジタル化社会は、子どもの脳と心にどのような影響をもたらすのか? ヒトの脳と心が生まれ、発達していくことを科学的根拠に基づいて真に理解するための一冊です。 そんな一冊を、現在、トミホ(富岡保育園)の保育者で読み進めています。「保育」の学びにゴールや終わりはありません。常に“学ぶ”姿勢を持って「保育」の質をチームで向上していきたいと思います。 ※お近くの書店やWEB書店で購入できます。ちくま新書 定価(本体価格820円+税) ※内容について、今後紹介もさせて頂きます。 |
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2019-10-16 |
こんにちは髪の毛を久しぶりに染めてみました村上です。午前中に隣の広島県福山市にある英数学館小・中・高等学校の小学校校長先生が来園して下さり、今後の日本の教育についてあれやこれやとお話しさせていただきました。英数学館が属する学校法人は、「国際バカロレア認定校」でもあります。 (※国際バカロレアの教育理念は、国際的な視野を持つ、探究心や知識、思いやりに満ちた次世代教育であり、多様な文化への理解と尊重の精神を重んじて、平和な社会の形成に貢献する若者の育成です。) (英数学館卒業生には、高校生平和大使だったする学生もおられたり‥「どこの会社に入れば良いか」「どこの大学に入れば良いか」という価値観ではなく、「何を課題とし解決するために実現するために、どのように動くか」を価値観の基準に置いている印象でした。) さて、教育の話には際限がなく正解もありませんから話は止まなかったのですが‥ トミホ(富岡保育園)の園庭を見学しながら校長先生と話をしている際に、目の前に3人の子どもたちが古びた釜に一生懸命に砂を入れていました。校長先生が一言「学んでいるな~」と仰られました。一見、ただ釜に砂を入れ合っているだけの様に見えてしまうのですが、“遊び”の中から“学び”を読み解かれていました。 ↓ (僕なりに考察してみたいと思います。※考察については、考察する人の視点や学び、価値観で“違い”が必ずあります。その“違い”については、否定や批判をすることなく、“違い”があることを初めから認めた上で、自らの考察にブラッシュアップすることをトミホ(富岡保育園)の保育者は心掛けております。) ↓ A児()B児()C児()が、古い釜に一生懸命砂を入れています。まず着目してみたい点が、3人が砂を入れる道具が違うところです。フライパンで入れるA児、スコップで入れるB児、小さなスプーンで入れるC児。なぜ、その道具を選んだかは本人に聞いてみないと分かりませんが、もしかすると「目的」が三者三様だったのかもしれません。釜に早く砂を盛りたくて、砂が沢山入るフライパンを選んだのか。地面の土を掘るのが楽しくて、土を掘りやすいスコップを選んだのか。釜に入れるのが楽しくて回数が沢山できる小さなスプーンを選んだのか。道具の選択と扱う様から、3人ともが自分の楽しみを満たすために、道具の性質について学んでいること。そして、道具の性質と同時に、砂の“量”や“重さ”の数的感覚を学んでいます。加えて、僕が1番印象的だったところが、「目的」が違う3人が同じ釜を争わずにシェアして遊んでいたこと。まさに“共生力”を子どもが自然と持っていることの証なのでは⁉︎と僕は考察しました。皆さんは、この写真の3人の姿をどのように考察しますか? |
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2019-10-15 |
真昼間からグラスを片手に『主体的』について考えております村上です。皆さま連休を満喫しておられるでしょうか? さて、『主体的』を考える前に、“主体的”と“自主的”の違いについて明確にしておきたいと思います。類似しているようで、ハッキリとして違いがあります。 “自主的”の方は「やるべきことが明確にされている」ことに対して自らの判断で行動する様を言います。 “主体的”の方は「やるべきことが明確にされていない」中、自分で目的を考え、そして判断し行動にうつす様を言います。 どちらも素晴らしい行動ですが、“主体的”の方が明らかに不明確なものに対して判断しないといけないので困難を極めます。 そんな“主体的”というキーワードが、保育園での法律のような「保育所保育指針」や、幼稚園で扱う「幼稚園教育要領」、そして来年から小学校でも実施される「新学習指導要領」に明記されています。 「子どもに“主体的”を力を身につけさせるためにはどのように教育すれば良いのだろうか⁉︎」と、考える前に‥ まず!そもそも‼︎「教育する立場にある、僕を含めた教育者、あるいは大人は“主体的」ですか???」この問いにYESと答えられる大人が現代どのくらいの割合でいるでしょうか。 むしろ、目の前にいる赤ちゃんをご想像下さい。赤ちゃんたちは、誰に言われることもなく、やるべきことも不明確ながらも、「自分で考え判断し行動する」ことで、人見知りをして泣いたり、優先順位を決め愛着形成をしたりします。そして、ハイハイし立って歩けるようになると、様々な「遊び」を通して冒険を繰り広げていきます。 まさに子どもたちは“主体的”能力を生まれた頃より持ち合わせています。 そう考えるなら、大人になればなるほど“主体的”能力が失われる⁉︎ さて、この問題に僕たちはどのように解決方法を見出せば良いのでしょうか⁉︎赤ちゃんたち、子どもたちが繰り広げる様々な“遊び”からヒントを得て学ぶ必要がありそうです。 |
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2019-10-14 |
こんにちは。秋晴れの中、近所を散歩しておりました村上です。稲刈りの時期でもありますね。 「米」という字の由来の1つとして「お米を作るまでに八十八の手間がかかる」ということを聞いたことがあります。その1つ1つの手間を疎かにすることなく丁寧にすることで、美味しいお米が出来上がるのでしょうか。 そしてそれは人間にも同じことが言えるかも⁉︎と思ってしまいました。子どもだけではなく大人も含め人間は日々成長しながら生きていきます。1日1日を疎かにすることなく丁寧に生きることが、味のある人間になっていく秘訣なのでしょうか。 それに近い考えとして‥さきほど読み終えた福岡市長 高島宗一郎さん著書『福岡市を経営する』の中での【一日一生】という言葉がありました。朝起きた時に生まれ、夜寝る時に死ぬ。一日を一生と捉えた言葉です。逆を言えば、一生は、一日の生き方の積み重ねというわけです。 「何をして1日を生きるか?」 「何のために1日を生きるか?」 夜、眠りにつく時に、「よし今日も一日を生き切ったな」と思えるように一日一日を生きたいと思います。 (※“生き切る天才”“一日一生の実践者”は‥まさに‼︎“赤ちゃん”ですよね。赤ちゃんは、昨日のことに縛られることなく、明日に怯えることなく、今を全力で生き切っています。赤ちゃん学を学ぶことは、赤ちゃんのためではなく、僕たち大人が『今を全力で生き切るためのヒントを得ること』なのかもしれません。) |
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2019-10-14 |
おはようございます。地元の町民体育大会のテント張りをしてきた村上です。ワンタッチでなく、何本もの棒を組み合わせるテントは“不便”極まりありません。だからこそ“人と人との助け合いは絶対条件”となります。逆を言えば“便利”になればなるほど“人と人との助け合い不要”になってくるかも⁉︎ トミホ(富岡保育園)は社会福祉施設でありながら、なんと‼︎「バリアフリー」で‥「ない‼︎」んですね。建物は江戸時代末期に建てられた廻船問屋の屋敷を、先先代から丁寧にリノベーションを繰り返し現在の園長が引き継いでいる建物です。なので‥建物の中は“段差だらけ”です。乳幼児や高齢者にとっては“不便”極まりない環境です。 しかし だからこそ得られる益があることに気づいて頂きたいと思います。“段差”があることで、バリアフリーの環境では考えない「つまずくと危ないから」と足を上げ下げするという運動を行います。乳幼児にとっては、1つ1つの“段差”を乗り越える力は、生きていく力になるでしょう。もちろん、まだ歩き始めて間もない乳児にとっては、危険な場面も多々あります。そんな時に必ずと言っていいほど、手を差し伸べたり、抱っこして持ち上げたりする子どもや大人が現れます。“人と人との助け合い”が無ければトミホ(富岡保育園)では暮らしていけません。 便利で快適な暮らしが進んでいく世の中にあって、あえて“不便”な『バリア“アリー”』な環境を守っていくことは、“人と人の助け合い”を環境を通して自然に学んで欲しいとの願いが先先代から引き継がれているトミホ(富岡保育園)の保育です。 |
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2019-10-13 |
おはようございます村上です。今年最大級との台風が接近中な日本でありますが、皆さまご無事でしょうか。自然災害は予想を遥かに超える被害を受ける可能性があります。そのため、できる準備をすることはもちろん行政や専門家だけに頼らず、「情報収集」を個人でも積極的に行い、“スピーディー”に判断して動かなければなりません。正しい「情報」が、テレビにあるのか⁉︎SNSにあるのか⁉︎それとも直接肌に当たる風にあるのか⁉︎ さて、先日夕方過ぎ(18時頃でしょうか)の出来事でした。日が暮れるのか早くなってきたこともあり、子どもたちは何だか寂しくなるのでしょうか⁉︎「お母さんお迎え遅いな~」とボヤいていた時。ある男の子が僕を急いで呼びました。「村上先生‼︎早く来て‼︎」 何事だろうかと急いで駆け寄ると、“磨りガラス”の所に数人の子どもたちがワイワイと集っています。「スゲー‼︎見てみて‼︎外の家が、めちゃくちゃカッコよく見えるんで‼︎」 磨りガラス越しの建物は、僕が居座っている保育Laboなのですが、その建物の中には12個の間接照明があり、ちょうど付けっ放しでいました。磨りガラス越しにLaboを見ると、磨りガラスには、「光の多角形」が映し出されていて、とても綺麗で、それを見た子どもたちは感動して僕を呼んだのでしょう。 つい、僕たち大人は、教材や玩具などを揃えれば子どもたちに遊び(※学びも含めて)が充実するであろう、満足するであろう、展開されていくだろうと。逆を言えば、遊びを(※学びを含む)充実させるためには教材や玩具を充実させれば良いと勘違いしてしまいます。しかし、子どもにとっての遊び(※学び)は、教材や玩具の中だけではない⁉︎すぐ目の前の僕たち大人が見過ごしてしまう所にあるのでは⁉︎ そして、子どもたちは学んでやる‼︎という気持ちで遊んでいないのはよくお分かりだと思います。ただ「おもしろい‼︎」「凄い‼︎」「綺麗‼︎」と心を揺らし感動する体験を積み重ねている。そのことの“磨りガラス”の少年から教わった気がしました。 ※磨りガラス(すりがらす)は、表面に微細な凹凸をつけたガラス。光を散乱させ不透明である点、摩擦が大きい点などが利用される。 |
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2019-10-12 |
こんばんは。「教育セミナーinおかやま」に各参加者がスーツの中、Tシャツで参加してきました村上です。 なぜ、学校教員向けのセミナーに保育園勤務の僕が参加したのか⁉︎ 保育園然り、幼稚園、こども園、幼児教育施設は、小学校との【接続】を考える責務があります。その為には、現在の、またこれからの学校教育の方向性などをきちんと学ぶ必要があるからです。 文科省や経産省の人はもちろん、Googleなどの企業の人たち、また大学の教授や現場の教諭陣も含めてのセミナーでしたが、1つのキーワードは『新学習指導要領』です。保育園にも「保育所保育指針」や幼稚園にも「幼稚園教育要領」などがあるように、いわば学校の法律のようなものです。それが小学校では2020年から。中学校では2021年から。高校では2022年から実施されていきます。 『新学習指導要領』のポイントは何と言っても“主体性”“対話的”“深い学び”の3点セットです。この3点セットを効率よくできる1つの「道具」としてICT(コンピュータやインターネット技術)を取り入れていきましょうよ‼︎とのセミナー内容でもありました。教育の「道具」も時代とともに進化していて、デジタル教科書なども既に導入されている学校もあります。教師の役割は、「上手に教えること」から、「子どもの学びに寄り添うこと」に「道具」の進化とともに変わっていくでしょう。 (ICTを取り入れた授業では、個別に習熟度に沿って、また進度にそって出来るとともに、周りとの対話も生み出される結果が出ています。) 『新学習指導要領』でのポイントの“主体性”“対話的”“深い学び”。この3点セットについて、幼児教育ではどのように【接続】を考えれば良いのでしょうか?まさに、この3点セットの要素を全て含んでいるのが『子ども同士での“遊び”です』子ども同士での“遊び”に僕たち幼児教育者はもっと着目していかなればなりません。 そして、さらに登壇者の言葉を借りるならば、【接続】は単に小学校や、中学校、高校のためではなく、『世の中との【接続】』を考えなくてはいけない。まさに、保育や幼児教育、また子育てのヒントにもなり得る言葉でした。 学校や保育園、幼稚園の先生だけが教育を学んだり語ったりする時代ではもうありません。多様な人達で、今を生きる大人が子どもたちに希望を与えられるよう、皆で教育についてワイワイと学び語る時代です。トミホ(富岡保育園)に関わる全ての人たちも含めて皆で学び語っていきましょう。 |
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2019-10-11 |
こんにちは。高校時代、授業中は漫画を読むか眠るかだった村上です。よく立たされたり正座をさされておりました。 そんな勉強嫌いな僕の今日のテーマは‥「進化生物学」の視点から自分自身を省みたいと思います。 ちなみに、僕たち人間は「真核生物」です。「真核生物」とは⁉︎“核”(生物が生きる設計図)をしまう場所がある生物のことを指します。 (※詳細を知りたい方は図書館へ) 逆に、“核”をしまう場所がない生物を「原核生物」と呼びます。生物は基本的には「真核生物」と「原核生物」に【分類】できます。 しかし人類は、発見と研究から、あらゆる【分類】をしていくことになります。分かりやすい例えでは、「動物か植物か」という分類です。でも、『生物の世界はまだまだ分からないことだらけで、生物に関する知識・認識は、日々変化しています。」と研究者たちは述べます。また加えて『私たちが確実に知っているのは“まだ全てを知らない”ということだけ』 一度は聞いたことがあるかもしれない「ミドリムシ」。実は植物ではないのに、ちゃっかり葉緑体をもっているんです。そして光合成をして生きています。ミドリムシは真核生物の細胞に単細胞の植物の仲間が飛び込み合体し、“共生”したことで新たな藻類として誕生したと考えられています。他にも例を挙げるとキリがないのですが、要するに「【環境】が、生物の生き方や生物そのものを変える進化を引き起こしてしまった」と考えられます。 僕たち人間は、何かと【分類】したがる性質を持っています。それは【分類】すれば分かりやすいからです。しかし進化生物学からの視点から見ると、そう易々と地球上の生物を【分類】するのは難しそうです。僕たちはつい、「この人は〇〇だ」「あの人は△△だ」と【分類】してしまうことがありますが、それもまだ、その人の表面上で発見できている部分で【分類】してしまっているだけで、まだ見えていない部分もたくさんあります。 そしてもう1つは【環境】です。もし僕が、あなたが、今の現状に悩みなどを抱えるものならば、1番手っ取り早い解決策は【環境】を変えることです。もしかすると【環境】を変えることで、ミドリムシのように、自分とは違う誰かと出会い“共生”していくことで、新たな自分になることが出来るかもしれません。 |
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2019-10-10 |
こんにちは。副園長ブログ開設50回記念を迎えました村上です。毎日購読の方お時間を割いて下さりありがとうございます。今後もその時間に見合うことができるよう研鑽して参りたいと思いますので宜しくお願いします。 さて祝50回記念を迎えた今日の内容は、毎日ブログを書いている村上ってやつは、どんな人なんだい⁉︎村上の書いた記事を毎日読んでも大丈夫なのか⁉︎その点についてお答えするために“自己紹介”をしてみたいと思います。 僕の名前は村上太志(むらかみ たいし)と言います。よくある自己紹介ですが、名前の由来は「太い志しをもてる人間になれるように」とのことです。幼少期、小中学高と地元の寄島町の学校に通っておりました。皆さまが想像できる範囲の少年で、学校から帰るとランドセルを放り投げて自転車に乗って、友達と町内をぐるぐる徘徊して遊び回っておりました。高校は現在勤めさせていただいている保育園の前を自転車で通って笠岡市内の高校へ。家から50分程度漕いで通った記憶があります。学校生活や態度は、正直優等生とは程遠く、いじめたこともありますし、いじめられたこともありますし、胸を張って誇れるような学生ではありませんでした。学業に関しても学年が上がる度に偏差値が下がり、やる気も下がり、それと同時に夢や希望や目標も特に描くことが出来ずに、高校3年先の時には学校へ行かない日(不登校)もあったり、プチ家出もしていた学生でした。そんな僕にも契機が訪れました。担任の先生が「学校休むのなら、私の子どもが行く保育園にボランティアに行ったら許してあげる」と言われ、勉強するくらいなら保育園に行った方がマシだろと思いながら行ったのを覚えています。いざ、保育園へボランティアへ行くと、子どもたちのエネルギーに感化されて、無気力だった自分が嘘のように毎日楽しい気持ちになりました。1日の予定が1ヶ月近くボランティアに行き、そして高校へも通うこともできるようになりました。そして、“自分が役に立った”という自己肯定感を頂いた僕は、迷うことなく保育士の資格をとる進路に向かいました。県内の短大へ行くと、待ち構えていたのが、全員知らない人たちの集団でした。人見知りと、まだ思春期で女性ばかりが苦手だったこともあり、短大生活は緊張の日々が続いていました。しかし、類は類を呼ぶようで、人見知り同士での友達が作られて行きました。そして、卒業研究で大勢の前で発表する際に、一緒に取り組んだのが人見知り同士での友達でした。そのメンバーでの発表は準備段階から本番まで、僕も含め人前で話をしたり表現することが大の苦手ということで大変苦労した記憶がありますが‥その試行錯誤の連続が、今となっては、“為せば成る”という信条にも繋がる良い体験でもありました。 そして遂に社会人への突入です。現在の富岡保育園に就職することになり、当時から上司や先輩仲間の仲が良く、すぐに打ち解けることができました。20代の頃は、仕事では走り回り、ミスもたくさんしましたが、その度に上司や先輩がカバーしてくれ保護者の方にも助けてもらっていました。プライベートでも、走り回り遊び回り周りに大変迷惑をかけ、そしてその度に助けてもらっていました。今となっては若手の保育者たちや保護者の方へ声をかけたりする立場ではありますが、まず胸を張って示せる人物には程遠い僕でした。そんな僕に、またもや契機が訪れました。主任保育士、また副園長という肩書きを指名されたことにより、「目指す保育園とは?」「僕の夢とは?」を考えて行動するようになりました。そして31歳になって初めて真剣に抱いて夢が『世界一幸せな保育園を作る』ことでした。夢を実現するために、園からの支援で日本国内のあらゆる保育園や大学に視察や研修に行くようになりました。人生で初めての自分から学ぼうとした、勉強しようと思った、そんな契機にもなりました。そして間髪入れぬ間に最大の契機が訪れました。昨年、健康に自信があった僕はガンを煩い治療しなければ1ヶ月命がもたないと告知されることに。ここで初めて、「人生とは?」「生きるとは?」「死とは?」について真剣に自問自答するようになりました。そして、その時間を支えて下さったのは、ブログ読者も含め、幼少期や学生生活、社会人生活で出会った仲間でした。仲間の有り難さ、人の有り難さに、心底触れ感謝する日々でもありました。そして皆さま頂いたエネルギーで奇跡的に命拾い⁉︎もしくは『2回目の人生』を頂いた村上です。まさに“時間は命”なんだと日々自分に言い聞かせ、今まで頂いた全ての御恩を、次世代に向けて送り、希望を繋げる一心です。過去に誇れるようなこともなければ、むしろ迷惑ばかりをかけてきた、一般的に世間から見れば保育者・教育者としては不適合者なのは僕にも分かっています。しかし、そんな僕でも、次世代へ希望を繋がることを使命として『世界一幸せな保育園を作る』ことを夢とし、実現するために頑張らせてもらえないでしょうか? 長々と綴ってしまいましたが、これが僕です。契機を迎える度に変わっていく自分を最近では面白いと思えるようになってきました。たぶんブログ読者の方にも“契機”は必ずあったであろうし、これからもあるんだと思います。自分の『人生のストーリー』を周りと共有できるのもホモ・サピエンスならではだと思います。 さて、今日は、また明日からは、どんなドラマが待っているのでしょうか? 『人生のストーリー』をどのように編集していくかは“自分次第”なのかもしれませんね。 |
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2019-10-09 |